はこねあかつきあん【箱根暁庵】
箱根湯本の近くにある「箱根暁庵」は、すっきりとした二八蕎麦を気軽に食べられるお店です。
もともとは地元・箱根湯本ホテルの社長が、蕎麦の名人として知られる高橋邦弘さんの蕎麦に感動し、その監修を受けて作ったのが始まり。
高橋邦弘さんは、東京・目白に開店し、後に山梨・長坂に移転して行列を作っていた名店「翁」の店主。多くのお弟子さんが翁グループとして全国で蕎麦店を開いています。
箱根暁庵もそのひとつとして、高橋邦弘さんから習った蕎麦打ち職人がそばを打っています。
ここで味わえるのは冒頭でも書いたとおり、そば粉8割、つなぎの小麦2割の「二八(にはち)そば」。そばの香りと風味、のど越しのバランスがいい蕎麦を、すっきりとした味わいのつゆでいただきます。
せいろ蕎麦850円などの単品は盛りは少なめ。そばだけの追加もできますが、おすすめは「蕎麦セット」です。
せいろ蕎麦またはかけ蕎麦に、豆腐、焼き味噌、香物、甘味がついています。添えられた漬物や昆布の佃煮も自家製。豆腐は、地元の豆腐屋さんが作ったものです。
左上のしゃもじに塗って焼かれているのが蕎麦味噌。そばの実、クルミ、大葉、ネギなどが入っていて香ばしく、蕎麦茶や日本酒と一緒に少しずつ食べると病みつきになります。
蕎麦味噌の隣にある茶色の四角いものはデザートのケーキ。箱根湯本ホテルの直営の「箱根ベーカリー」で作っているオリジナルです。こちらもそばの実が入っていて、カリッとした食感と甘さを控えた味わいで、ファンの多い一品です。
ほかに、にしんのうま煮や板わさ、天ぷら盛もあります。
蕎麦は、北海道、茨城、福島などの蕎麦粉を、蕎麦の実の状態で仕入れて、店の奥で石臼挽きをしています。
オープンから20年ほどたつ「箱根暁庵」ですが、実は数年前には高橋さんのお弟子さんもいなくて、メニューも変わってしまっていた時期があったとか。
2年前に再度、高橋さんのお弟子さんを迎えて立て直しをしたそうですので、それ以前に訪れたことのある方には、違うお店のような印象を受けるかもしれません。
もしもその頃に行ったことがある方は、ぜひ、創業時の思い入れが伝わるような現在のお蕎麦を食べに行ってみてください。
(2017年12月20日現在の情報です)
住所 神奈川県足柄下郡箱根町湯本茶屋182−7
電話 0460-85-6763
営業時間 11:30 ~ 15:30LO、土曜・日曜・祝日は11:00〜15:30LO
定休日 水曜日
アクセス 箱根湯本駅からバス「元箱根港」行きで約5分「台の茶屋」バス停下車徒歩5分。箱根本箱から車で30分
駐車場 あり
公式サイト http://www.takeyabu.co.jp/hakone/