「さとなお」さんこと佐藤尚之さんが、「箱根本箱」の姉妹館「里山十帖」のクラウドファンディングを立ち上げてくださいました。
とても嬉しいです。正直、見栄を張っている場合ではなく、強がりを言っている場合でもありません。
もともと旅館業は利益の薄い商売です。世界基準では「スモールラグジュアリー」でも50〜60室ないと経営が成り立たないと言われています。一方、日本の旅館で50室といえば「大旅館」。裏を返せば、50室の「スモールラグジュアリー」を満室にできる地域以外では「宿泊業は成り立たない」とも言えます。京都、沖縄、軽井沢、ニセコ……といった土地でしか観光宿泊産業は成り立たない、ということになるのです。
里山十帖はわずか13室ですが、この小さな宿が何を変えられるのか、開業からずっと考えてきました。おかげさまで、多くのお客様に支えられて黒字を続けてきました。 しかし今回の「悪夢のような現実」は、一瞬にして全てを破壊しつつあります。
とはいえ、私たちは絶対に「負けません」。
絶望と希望は気の持ちよう、紙一重です。だからこそ世界の成り行きに人生を任せるのではなく、政府に何かを求めるだけでなく、自分を奮い立たせて恐怖に立ち向かいたい。みなさんの応援こそが「大きな希望」です。
私たちはこの南魚沼が世界を代表する場所になることを夢見ています。世界を代表するといっても、けっしてニセコを目指すわけでも、京都を目指すわけでもありません。「人間らしい暮らしがここにはあるね」「本当のSDGsってこういうことなのかな」。そう言ってくれるような場所に、そして施設を作りたいと思っています。
私たちはこの南魚沼が世界を代表する場所になることを夢見ています。世界を代表するといっても、けっしてニセコを目指すわけでも、京都を目指すわけでもありません。「人間らしい暮らしがここにはあるね」「本当のSDGsってこういうことなのかな」。そう言ってくれるような場所に、そして施設を作りたいと思っています。
オーバーツーリズムを起こすような観光開発ではなく、夢のある、そして地域の魅力を伝える施設を作りたい。損益ギリギリで投資家は集まらないかもしれないけれど、幸せのリターンを重視する新しい時代の投資を呼び込みたい。今までの資本家の視点ではなく、大企業の視点でも、都市の視点でも、政府や行政の視点でもなく、地域の視点で考えたい。そんな「考えること」のきっかけを作る施設にしたいと思っています。
ちなみに。多くの方からご心配をいただいております。「里山十帖がなくなってしまうのでは?」「本当に危機なのでは?」とご心配いただいております。
でも私たちは元気です。大丈夫です。
元気でいないと終わってしまいますから、めちゃくちゃ元気です。いつも通り、全く変わらず仕事をしています。
「松本十帖」も「銀山平プロジェクト」も「南魚沼プロジェクト」も、コロナの影響で遅れながらも工事が進んでいます。全てのプロジェクトを止めていません。規模の縮小もしていません。スタッフも解雇しません。銀行の支援も万全です。なのでそう簡単に潰れません。
ただし、銀行借入は返さなければいけません。
この開いた大穴を塞ぐ(返済する)には、とてつもないパワーが必要です。正直、毎日ちょっとしたことで気分が折れそうになります。ただ、折れたら負けなので、折れません。そんな時、このクラウドファンディングは私たちの「元気の素」です。
「絶望と希望」も「折れるか折れないか」は気分の持ちようです。よろしければ、このクラウドファンディングのページをご覧いただければ幸いです。
さとなおさん、ありがとうございます!